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『アトピー性皮膚炎』についての質問一覧 - にいざわ皮ふ科

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『アトピー性皮膚炎』に関するFAQ

56 薬剤師をしています。子供の頃からアトピー性皮膚炎で、今は主に顔に赤み・かさかさがあります。ステロイドと非ステロイド軟こうを1対2くらいの割で使っていますが、再発を繰り返します。医学記事でプロトピックの事を知りました。今の主治医の先生は処方してくれないのですが、そちらでは出してもらえますか?/2009年04月25日

 私はプロトピックを積極的に使うほうです。日本で開発されて世界のアトピー性皮膚炎治療の柱になった、誇るべき薬剤だ思います。プロトピックが1999年に登場してから、顔面の重症アトピー性皮膚炎は日本全国で格段に減りました。
 外用剤にはそれぞれ特徴(得意分野)と短所があります。ステロイドは、炎症の勢いの強い時に頼りになる消防隊のようなもので、本来は短期集中が得意分野です。一方プロトピックは長期の見張り役のような存在です。弱い炎症を、再び燃え上がらせないよう病勢をコントロールしてくれます。ステロイドにしろ、プロトピックにしろ、必要な状況で必要な薬剤を、その特性に応じて使うべきと考えます。
 プロトピックがなぜあまり普及しないのか、それは説明に時間と手間が大変かかるのも一因ではないでしょうか。
?不用意にいきなり塗ると、ひりひりしたり赤くなることがあります。炎症をステロイドで十分コントロールして、傷のない落ち着いた状態でバトンタッチするのがこつ。
?ネズミの実験では発癌のデータがありますが、ヒトに換算すると通常使用量の100倍を塗るくらいの量なので、適正量を守っていただければ大丈夫です。 
?歴史の浅い薬なので、妊婦さんや0〜1歳児には原則使えません。この薬剤はもともと臓器移植の免疫抑制剤(内服)ですが、内服しつつ妊娠・出産しているケースで奇形などの報告はありません。
 個性的な薬ですが、長期連用に向いていること、免疫細胞の一部にのみ作用するので血管拡張や皮膚萎縮(ステロイドに見られる)が起こらないこと、皮膚が健康な部位からは吸収されないため多少広めに塗っても問題ないことなど、メリットは色々あります。当院では正しい塗り方の理解のため説明用のカラーコピーを用意しています。
 非ステロイド軟膏(アンダームなど)を処方する先生もいますが、『これはステロイドじゃないからね』の一言で説明終りのケースがしばしば。患者さんもなぜかそれで納得してしまいます。しかし世界規模で見て非ステロイド外用剤は日本以外ではほとんど使われていませんし、その副作用(かぶれ)は現在日本で第1位なのですから、皮肉なものです。もちろんこの系統が治療に有用なケースもありますが、皮膚科専門医の間ではオプション程度の選択肢です。
 一般の方に、アトピー性皮膚炎の正しい知識、治療の医学的根拠が少しでも伝わるよう努力いたします。以上の説明で、プロトピック理解の一助になれば幸いです。

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