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『アトピー性皮膚炎, 皮膚科の治療』についての質問一覧 - にいざわ皮ふ科

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『アトピー性皮膚炎, 皮膚科の治療』に関するFAQ

57 アトピー性皮膚炎の息子(小学生)のことでお伺いします。ステロイドが怖いと言う本を読んで、ここ1年いろいろな保湿剤を試しています。今は○○膏を塗っていますが、もっといい保湿剤はないですか。子供の肌がかさかさで治らないのは辛いです。子供が掻いているとつい叱ってしまいます。/2009年04月25日

 お子さんのかゆみが治らなくてお困りなのですね。今回はアトピー性皮膚炎のお子さんがいるお母さん達共通のお悩みについて。お子さんの病気が自分の責任のように感じてしまう真面目なお母様たちを見ますと、いい意味でもう少し気楽になさってもいいのではと感じてしまいます。
 まずアトピー性皮膚炎とは、湿疹になりやすく、しかもその湿疹がなかなか治らず、全身に広く慢性に繰り返す特徴的な皮膚炎を言います。アレルギーの側面ばかり注目されますが、もともとはお肌を守るためのバリア機能が生まれつき弱くてデリケートなため発症することがわかってきました。乾燥しやすく、かゆみを生じやすく、他の人が使って平気なシャンプーやスキンケア商品でも刺激を受けてしまいます。自分の汗ですらかゆみを生じます。不思議なことに、同じ人でも年齢や環境によって症状が大きく変わってきます。近年、世界中の先進国でアトピー性皮膚炎は増えていますから、これは現代社会全体の問題を反映した疾患とも言えます。
 生まれつき弱いバリアを頑丈にすることはできませんが、肌の特性を理解して病気とつきあっていくことは可能です。発症したのも、治りにくいことも、親のせいではありません。ですから親御さんにできることは、病状のコントロールです。治療の目標は、軟膏や内服の助けを借りながら、普通に学校生活が送れればいいのではないでしょうか。
 アトピー性皮膚炎治療ガイドラインにおける治療の3本柱は、?悪化因子の除去、?ステロイド・プロトピックを主体とした患部の治療、?治った部位や、患部でない部位へのふだんからのスキンケアに集約されます。まずは、世界中の皮膚科や小児科でふつうにやっている治療をきちんとやることをお勧めします。つまり、必要な場面ではステロイドなどの力を借りてもいいと思うのです。局部の痒みを止める最も有効な治療であるからこそ世界で行われているのです。ご質問の○○膏は、それが本人のお肌に合って、価格が適正なものならどうぞお使いください。ただし、保湿剤のみでアトピー性皮膚炎をコントロールすることは、軽症レベル以外では難しいですね。
 アトピー性皮膚炎の人や家族は、頭で考えすぎて体や心が置き去りにされがちですね。どうか情報に振り回されず、お子さん本人の体と心を観察してあげてください。この外用剤はこの子に合わないとか、どんなときに特にかゆみが強くなるようだとか。お子さんが掻いていたら、心配のあまり叱るよりは、『そうか、今痒いんだね』と辛さに寄り添って、一緒に冷やしたり薬を塗ったりしてあげてはどうでしょう。アトピーがあってもなくてもあなたが大切なんだよと、最も大切なことをお子さんに伝えてあげてください。
 お肌の観察や治療のアドバイスに関しては、皮膚科医がお力になれると思います。
 お母様は十分よくやっていらっしゃいます。もう少し肩の力をお抜きになっていいですよ。

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