にいざわ皮ふ科ロゴマーク
メインイメージ

お知らせ・掲示板 - にいざわ皮ふ科

トップページ » 掲示板 » 隔靴掻痒・麻姑掻痒

日々雑感:隔靴掻痒・麻姑掻痒

【カテゴリ】 日々雑感 2011年10月22日

 タイトルは、かっかそうよう・まこそうよう、と読みます。 
 掻痒とは、かゆい部分を掻く事。
 隔靴掻痒は、足のかゆみを靴の上から掻くように、もどかしいこと。
 (広辞苑では歯痒いことと書いてありました。)
 麻姑掻痒とは、物事が思い通りにはかどること。麻姑は、中国の伝説の仙女で、鳥のように長い爪で背中を掻くと気持ちがいい?らしいです。
 かゆみというのは、実に不思議で説明のしようがない感覚ですね。皮膚科に受診される患者さんの訴えの第1位は『かゆみ』です。かぶれ、虫刺され、じんましん、アトピー性皮膚炎、乾燥肌などなど、とにかくかゆみのオンパレード。
 ちなみに、大変かゆいイメージのある水虫ですが、実はかゆい人は少数派で、あるデータによれば水虫の人の8割は特にかゆみを感じないとか。困ったことに、痒くないがゆえに自分が水虫と気がつかないで放置する人が多すぎて、日本は水虫2500万人時代です。かゆみばかりを強調するCMも考え物ですね。
 逆に、湿疹や蕁麻疹はかゆいものですが、その原因が洗いすぎや化学物質、乾燥肌やアレルギーなどであるにもかかわらず、『ダニじゃないですか、虫がいるんですか』と聞く方の何と多いことか。犯人でもないのに疑われるダニに迷惑かも(無論本当のダニ刺されの人も時々いますが)。
 生物としてのヒトを考えるとき、私たちの祖先がどのように生きてきたかがヒントになると思います。何十万年も戸外生活で(農耕の歴史はほんの1万年)、野山を駆け回り獲物を追いかけたり木の実を採取したりの生活だったでしょう。虫やダニにさされると、痒み刺激として脳から『引っ掻け』という指令が出るようにプログラムされており、それによって虫を払い落としたことでしょう。ですから、洗いすぎや化学物質、乾燥肌による痒みも、脳内ではまず『虫か?』と認識されてしまうのかなあと思うのです。
 現代生活のかゆみは、とにかく掻かないこと。軽く冷やしたり、何かでおおったり、洗い過ぎ・こすり過ぎを意識して控えるなど。本能のままに掻くのはやめた方がいいですね。とは言え、なかなか難しい、だってかゆいんだもん...

このページのトップへ